多汗症ボトックス

ボツリヌストキシン治療ガイド

多汗症ボトックス

重度の腋窩多汗症は美容の追加メニューではなく、承認された治療適応です。米国では治療用ボトックスのラベルに「外用薬で十分に管理できない重度の腋窩多汗症の治療」が記載されている一方、別ラベルであるBOTOX Cosmeticにはこの適応がありません。日本でも治療用ボトックスの掲載に重度の原発性腋窩多汗症が含まれるとされており、どの製剤のどの国の承認かで話が変わるため、最初に確かめるのは製品名です。

公開日 更新日 医学監修 キム・ドクハ
承認された適応
外用薬で十分に管理できない重度の腋窩多汗症(米国・治療用ボトックスのラベル)
別々の2つのラベル
治療用ボトックスには記載、BOTOX Cosmeticには記載なし
ラベル上の部位
腋窩のみ。ほかの部位は有効性・安全性が確立されていないと記載
ラベルの警告
米国ラベルに毒素作用の遠隔拡散に関する枠組み警告

ワキ汗への注射は美容メニューですか、承認された治療ですか?

ラベルに書かれている範囲では、承認された治療適応です。米国の治療用ボトックスのラベルには承認された用途として「Treatment of severe axillary hyperhidrosis that is inadequately managed by topical agents」(外用薬で十分に管理できない重度の腋窩多汗症の治療)が記載されており、美容メニューではなく治療の記録に属します。自分の汗がその記載(重度・腋窩・外用薬で管理できない)に当てはまるかどうかは、メニュー名ではなく対面の診察で判断されます。

多汗症ボトックスのカウンセリング計画を表現した抽象的な編集ビジュアル
出典: Abijou editorial visualization (AI-generated)説明用のAI生成イラストであり、実際の患者様の写真ではありません。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)

注射はどのようにして汗を減らすのですか?

汗腺そのものを取り除くのではなく、汗腺に届く神経の信号を抑えます。ボトックスのラベルの薬理作用の項では、神経終末がアセチルコリンを放出するために必要なタンパク質SNAP-25を毒素が切断し、その放出を遮断すると説明されています。腋窩の汗腺はアセチルコリンを伝える神経線維に支配されているため、注射した範囲で信号が減ります。皮膚に何かを足すわけでも組織を取り除くわけでもないので、作用する範囲は注射した場所で決まります。一方で、ラベルには注射部位を超えて作用が及び得るという警告も残っています。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)FDA label — BOTOX Cosmetic

どの製剤のどのラベルにこの適応がありますか?

すべてのボツリヌストキシン製剤にあるわけではなく、国によっても異なります。米国では治療用ボトックスのラベルにあり、別ラベルのBOTOX Cosmeticはしわの適応のみで多汗症の記載はありません。JEUVEAUは米国では眉間のしわ単独です。韓国では、輸入されたボトックス注の許可事項に「外用治療に抵抗性で日常生活を妨げる、持続する重度の原発性腋窩多汗症の治療」(満18歳以上)が含まれる一方、韓国製のナボタのMFDS記録には多汗症の適応がありません。日本では、治療用のボトックス注用のPMDA掲載に重度の原発性腋窩多汗症が含まれるとされています。ただし本ページでは間接的な確認にとどまったため、効能・効果の正確な記載は添付文書でご確認ください。中国本土については、本ページに引用できる記録がありません。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)FDA label — BOTOX CosmeticFDA label — JEUVEAU (Evolus)Korea Pharmaceutical Information Center — approved details for the imported BOTOX injection 50 UMFDS drug product record — Nabota 50 U (Daewoong)PMDA listing — Botox for injection (therapeutic)

手のひら・足裏・顔・頭皮も承認の範囲に入りますか?

入りません。米国のラベルはこの適応に「Limitations of Use」(使用上の限界)を併記し、腋窩以外の部位の多汗症については有効性・安全性が確立されていないと述べています。これは「その施術が存在しない」という意味ではなく、承認記録がそこまでを裏づけていないという意味です。実際に提供しているクリニックもあります。提案された場合は承認された部位の外であることを明示してもらい、根拠とその部位に固有のリスクの説明を受けてから判断してください。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)

当日はどのような流れで注射しますか?

まず診察で適応を確認し、そのうえで片側ごとに決められた箇所へ分けて注射します。投与量は面積ではなく製剤のラベルで決まり、日本の治療用製剤の記録では成人で片側の腋窩あたり50単位を10〜15か所に分けて投与すると説明されています。この数値は本ページでは間接的な確認のため、実際に使う製剤の添付文書で確かめてください。提示された数字は製品名とセットで確認します。製品名が決まって初めて単位数が読める数字になるためです。

出典: PMDA listing — Botox for injection (therapeutic)Korea Pharmaceutical Information Center — approved details for the imported BOTOX injection 50 U

効果はどのくらい続きますか?

腋窩多汗症の適応があるのは米国の治療用ボトックスのラベルで、そのラベルにも、注射が汗をコントロールする期間を月数で示す記載はありません。書かれているのは適応、作用機序、安全性情報であり、持続期間の曲線ではありません。作用機序の説明は持続期間にもそのまま当てはまります。トキシンは神経終末でのアセチルコリン放出を遮断しますが、その遮断は永続的ではないため、発汗が戻ることは治療の失敗ではなく神経終末の機能回復を意味します。このラベルは再投与の間隔も固定していません。次の注射が必要かどうかは、ラベルに印刷された日付ではなく、本人の反応を見た臨床的な判断です。どの製剤・どのラベルに基づいて施術を受けているのか——BOTOX CosmeticとJEUVEAUにはこの適応自体がありません——そして固定の暦日ではなく何を根拠に再投与の時期を判断するのかを、クリニックに確認してください。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)

ラベルにはどんな警告と禁忌が書かれていますか?

米国の治療用ボトックスのラベルには「WARNING: DISTANT SPREAD OF TOXIN EFFECT」(毒素作用の遠隔拡散)と題した枠組み警告があり、注射部位から離れた部位へ作用が及ぶことがあり、注射の数時間後から数週間後にボツリヌス中毒の症状が現れる可能性、そのなかには生命を脅かし得る嚥下困難・呼吸困難が含まれると記載されています。禁忌は製剤ごとに設定され、たとえば米国のBOTOX Cosmeticのラベルはボツリヌストキシン製剤への過敏症と注射予定部位の感染を挙げています。実際に使う製剤のラベルの禁忌一覧を提示してもらい、神経筋疾患、服用中の薬、アレルギー、妊娠・授乳の有無を受診前に申告してください。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)FDA label — BOTOX Cosmetic

部位が変わるとリスクはどう変わりますか?

針の周りにあるものが変わるからです。米国のラベルは部位に結びついた例を2つ挙げており、手掌多汗症への注射を受けた人での手の筋力低下と、顔面の多汗症への注射を受けた人での上まぶたの下垂です。いずれも注射した場所から生じる事象なので、腋窩向けに書かれたリスク説明は手のひら・顔・頭皮の施術の説明にはなりません。腋窩以外を検討している場合は、その部位に固有のリスクと、症状が出たときのクリニックの対応を個別に確認してください。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)

単位数はクリニック間で比べられますか?

同じ製剤同士でなければ比べられません。米国のBOTOX Cosmeticのラベルは、その単位が他のボツリヌストキシン製剤の単位と比較も換算もできないと明記しており、JEUVEAUのラベルにも同種の記載があります。したがって、別の製剤で提示された単位数が多いことは施術量が多いことを意味せず、どちらが強いという意味にもなりません。先に製品名をそろえれば単位数は読める数字になり、そろえないまま並べた2つの数字は別々のものさしの上にあります。

出典: FDA label — BOTOX CosmeticFDA label — JEUVEAU (Evolus)

注射の前に何を確認しておきますか?

最初に製品名、次にどちらのラベルでの施術か、そして片側あたりの単位数の順です。あわせて、その製剤がこの適応についてどの国の承認を受けているか、使うのは韓国の記録にある輸入のボトックス注か、それとも適応のない韓国製の製剤か、誰が注射するか、帰国後に症状が出たときの連絡先を確認してください。申告すべきことは、過去のボツリヌストキシン施術の時期と製剤名、ボツリヌストキシン製剤への過敏症、腋窩の感染や皮膚トラブル、神経筋疾患、服用中の薬、妊娠・授乳の有無です。

出典: Korea Pharmaceutical Information Center — approved details for the imported BOTOX injection 50 UFDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)

外用薬との関係はどう整理されていますか?

承認の文言のなかで外用薬が先に置かれています。米国の適応は「外用薬で十分に管理できない重度の腋窩多汗症」と書かれ、韓国の記録も外用治療に抵抗性で日常生活を妨げる発汗と記載しています。どちらも、外用治療で収まらなかった場合に注射が位置づけられる書き方です。本ページは発汗に対するほかの施術を扱っていないので、別の方法を提案された場合は、それが何の適応でどの記録に基づくのかを先に確認してから比較してください。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)Korea Pharmaceutical Information Center — approved details for the imported BOTOX injection 50 U

この適応があるのはどの記録で、ないのはどれですか?

これらは同じ施術の上位・下位版ではなく、別々の承認記録です。どの国のどのラベルが腋窩多汗症をカバーしているかを並べて確認するための表で、単位数は行をまたいで換算できません。

この適応があるのはどの記録で、ないのはどれですか?
製剤とラベル規制当局と記録その記録に腋窩多汗症の適応があるか確認すること
ボトックス(治療用)米国FDA — 治療用ラベルあり — 外用薬で十分に管理できない重度の腋窩多汗症の治療適応の隣にあるLimitations of Useも読む。腋窩以外は確立されていないと記載
BOTOX Cosmetic米国FDA — 美容用ラベルなし — このラベルはしわの適応のみ「ボトックスを使う」という説明だけでは、2つの記録のどちらか分からない
JEUVEAU米国FDA — Evolusのラベルなし — 眉間のしわ単独承認範囲は毒素の種類ではなく製剤ごとに決まる
輸入のボトックス注韓国 — 輸入製剤の許可事項あり — 外用治療に抵抗性で日常生活を妨げる持続的な重度の原発性腋窩多汗症、満18歳以上バイアルがその記録にある輸入製剤かどうかを確認する
ナボタ韓国MFDS — 大熊製薬の品目記録なし — 記載された効能・効果に多汗症は含まれない韓国製の製剤をメニューで選んでも、この適応がついてくるわけではない
ボトックス注用日本PMDA — 治療用の掲載重度の原発性腋窩多汗症を含むとされる(本ページでは間接的な確認)効能・効果と用法・用量を添付文書で確認する

この表はどの承認記録にこの適応があるかを整理したものです。優劣の判定でも効果の比較でもなく、同じ単位数で製剤を置き換えられるという意味でもありません。

出典: FDA label — BOTOX (therapeutic, onabotulinumtoxinA)FDA label — BOTOX CosmeticFDA label — JEUVEAU (Evolus)Korea Pharmaceutical Information Center — approved details for the imported BOTOX injection 50 UMFDS drug product record — Nabota 50 U (Daewoong)PMDA listing — Botox for injection (therapeutic)

アビジューの診療体制

診察と施術は選択した院の医療チームが担当します。ここでは本ガイドから案内する3院の代表医師を掲載しています。当日の担当医は各院へご確認ください。

キム・ドクハ 江南店 代表院長

江南店 代表院長

キム・ドクハ

お客様との信頼を守ってきた確かな信念と原則で、これから守っていくべき100年も変わらず歩んでまいります。

ユン・チョルス 明洞店 代表院長

明洞店 代表院長

ユン・チョルス

最後の瞬間まで、お客様のお気持ちを考えながら施術いたします。

キム・ジェウク 弘大店 代表院長

弘大店 代表院長

キム・ジェウク

小さな変化も見逃さない繊細さで、最善を尽くしてまいります。

各院の医療チーム情報であり、本記事の医学監修者表示ではありません。

よくあるご質問

「重度の原発性腋窩多汗症」とはどういう意味ですか?

宣伝の言い回しではなく、承認された適応の文言です。米国の治療用ボトックスのラベルには外用薬で十分に管理できない重度の腋窩多汗症の治療と記載され、韓国の輸入ボトックス注の許可事項には、外用治療に抵抗性で日常生活を妨げる持続的な重度の原発性腋窩多汗症(満18歳以上)と記載されています。自分の発汗がそう判断されるかどうかは対面の診察で決まります。

多汗症ボトックスは美容施術として扱われますか?

適応が載っているラベルの上では治療です。米国では多汗症は治療用ボトックスの記録にあり、美容用の記録はしわの適応を扱います。クリニックがどう広告し、どう会計処理するかは、どの承認が適用されるかとは別の話です。どちらの記録に基づく施術かを確認してください。

注射で汗腺はなくなるのですか?

なくなりません。作用するのは汗腺に届く神経の信号です。ラベルでは、神経終末がアセチルコリンを放出するために必要なSNAP-25を毒素が切断すると説明されており、汗腺そのものは残ったまま、発汗を促す信号が減ります。

しわに使うボトックスと、多汗症で承認されている製剤は同じものですか?

同じとは限りません。BOTOXとBOTOX Cosmeticは別々の記録で、ラベルも別です。多汗症の適応があるのは治療用のラベルで、美容用のラベルはしわの適応のみです。ブランド名だけでは目の前のどちらか分からないので、どちらのラベルかを尋ねてください。

韓国のクリニックで国産のトキシン製剤を勧められました。韓国の承認はそれもカバーしますか?

本ページで確認できた韓国の承認は輸入のボトックス注のもので、韓国製の製剤のものではありません。韓国製のナボタのMFDS記録には多汗症の適応がなく、ほかの韓国製の製剤についてこの適応を示す記録も本ページにはありません。国産製剤を提案された場合は、その製剤のどの記録にこの適応があるのかを確認してください。

手のひらの多汗症も同じように受けられますか?

承認の文言の範囲外です。米国のラベルは腋窩以外の部位の多汗症について有効性・安全性が確立されていないと述べ、手掌への注射を受けた人での手の筋力低下にも触れています。提供しているクリニックもありますが、その場合はどの承認に基づくのか、手に固有のリスクは何か、握力に変化が出たときにどうするのかをはっきり確認してください。

痛みはどの程度ですか?

本ページで引用した資料に痛みのスコアの記載はないため、数値では示せません。片側ごとに複数箇所へ分けて注射する施術で、表面麻酔や冷却などの工夫を使うかどうかはクリニックの判断です。何を使うか、所要時間はどのくらいかを事前に確認してください。

ダウンタイムはありますか。シェービング・運動・フライトはいつから?

引用した資料に回復のスケジュールの記載はないため、施術したクリニックの術後指示に従ってください。予約の前に、シェービング、制汗剤の使用、運動、入浴やサウナなどの熱、帰国便の日程について個別に確認し、帰国後に変化が出たときの連絡先も聞いておくと安心です。

どのくらいの間隔で繰り返しますか?

本ページからは間隔を示せません。持続期間の数値も記載していません。日本の記録にあるのは片側あたりの用量であって再投与のスケジュールではないため、間隔は使用する製剤と経過を踏まえた臨床判断になります。注射する医師にどう計画しているか、その根拠は何かを確認してください。

受けられないのはどんな人ですか?

禁忌は製剤ごとにラベルで決まります。米国のBOTOX Cosmeticのラベルはボツリヌストキシン製剤への過敏症と注射予定部位の感染を挙げており、実際に使う製剤には別の一覧がある場合があります。その製剤のラベルを見せてもらってください。神経筋疾患、服用中の薬、アレルギー、妊娠・授乳は、いずれも申告と対面での確認が必要です。

施術後、どんな症状が出たらすぐ受診すべきですか?

嚥下困難や呼吸困難は直ちに医療機関を受診してください。「WARNING: DISTANT SPREAD OF TOXIN EFFECT」と題した枠組み警告は、注射部位から作用が広がり、注射の数時間後から数週間後にボツリヌス中毒の症状が現れることがあり、そのなかには生命を脅かし得る嚥下困難・呼吸困難が含まれると記載しています。施術したクリニックにも連絡し、救急の担当者にはどの製剤をいつ、どれだけ注射したかを伝えてください。

日本の承認と韓国の承認は同じですか。日本での保険の扱いは?

承認は国ごとに別々です。本ページで確認できるのは、米国の治療用ボトックスのラベル、韓国の輸入ボトックス注の許可事項、そして日本の治療用ボトックス注用の掲載で、日本については間接的な確認にとどまります。日本での保険の取り扱いは本ページでは確認していないため、費用の扱いは日本の医療機関に直接ご確認ください。

クリニックごとの見積もりはどう比べればよいですか?

まず製品名をそろえ、次にどちらのラベルでの施術か、片側あたりの単位数、両側が含まれるか、アフターフォローが含まれるかを並べます。別の製剤の単位数同士は同じ条件の比較になりません。メニュー名しか書かれていない見積もりはそもそも比較できません。本ページに価格は掲載していないため、金額と含まれる内容は各クリニックにご確認ください。

どんな人が対象ですか。短い滞在でも受けられますか?

対象かどうかは対面の診察で決まります。短期滞在でも同じです。韓国の輸入製剤の記録は、外用治療で収まらず日常生活を妨げる持続的な重度の原発性腋窩多汗症の満18歳以上を想定した書き方になっています。渡航日程、過去のトキシン施術の時期と製剤名、服薬、アレルギー、既往歴を伝え、帰国後にフォローが必要になった場合の対応も確認してください。

アビジュクリニックの診療の考え方

2006年に江南で始まり、現在は全国17院まで広がりました。スローガンは「日常に溶け込む肌の変化」です。一度に大きく変えることよりも、生活に無理なく続けられるケアを基準にしています。

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